「Raspberry Pi Connect」でラズパイをリモート操作するまでの設定方法を詳しく解説します。
Raspberry Pi Connectとは?
Raspberry Piを自宅やオフィスに置いたまま、外出先から操作する場合、従来はVNC設定やVPNの構築、ルーターのポート開放などが必要でした。しかし、2024年に公式から「Raspberry Pi Connect」という無料のWebアプリが登場し、ブラウザだけでラズパイを遠隔操作できるようになりました。WebRTC技術を利用したP2P接続により、複雑なネットワーク設定なしで、ブラウザから以下の2種類の操作が行えます。
- Screen sharing(画面共有):デスクトップ画面をそのまま操作可能。
- Remote shell(リモートシェル):コマンドライン(ターミナル)での操作が可能。
ただし、対応環境は以下のとおりで、古いラズベリーパイやOSでは利用できない点に注意が必要です。
対応環境
- OS:Raspberry Pi OS Bookworm(64-bit版を推奨)
- ハードウェア:Screen sharing:Raspberry Pi 4 / 5 / 400(Wayland環境が必要)、Remote shell:Raspberry Pi Picoを除くほぼ全てのモデル
本記事では、その導入手順と活用方法を詳しく解説します。
Raspberry Pi側の設定
まずは、操作される側のRaspberry Piをセットアップします。Raspberry Pi OS Bookwormでは、標準でツールがインストールされていますが、デフォルトでは無効になっているため、以下の手順で有効化します。
① デスクトップ右上のメニューバーにある Raspberry Pi Connectのアイコン(雲のような形)をクリックします。
② 「Turn On Raspberry Pi Connect」を選択して有効にします。
Raspberry Pi IDの作成とサインイン
サービスを利用するには無料のRaspberry Pi IDが必要です。
① アイコンから「Sign In」を選択するとブラウザが起動します。
② アカウントを持っていない場合は「create one for free」からメールアドレスを登録します。
③ 届いたメールの「Verify email」をクリックして認証を完了させます。
デバイスの登録
① ラズパイ上のブラウザでサインインが完了すると、デバイス名(例:MyPi5など)の入力を求められます。
② 名前を決めて「Create device and sign in」をクリックします。
③ 「Device sign in successful」と表示されれば準備完了です。
外出先のPCやスマホから接続する
設定が終われば、あとはインターネットに繋がった別の端末からアクセスするだけです。
① 操作する端末(PCやスマホ)のブラウザで Raspberry Pi Connect 公式ダッシュボード にアクセスします。
② 先ほど作成したRaspberry Pi IDでサインインします。
③ 登録したデバイスが表示されるので、「Connect via」をクリックし、以下のいずれかを選択します。
- Screen sharing: GUIで操作したい場合(接続まで約15秒程度)。
- Remote shell: コマンドだけで素早く操作したい場合。
実際に使ってみた感想と注意点
操作感
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P2P接続が確立されていれば、非常に低遅延で快適です。リレーサーバー(TURNサーバー)経由になると遅延を感じます。iPhoneなどのスマホブラウザからもアクセス可能でした。画面が小さいためデスクトップ操作は少し工夫が必要ですが、コマンド入力やカメラ映像の確認には十分実用的です。
注意点
従来のVNCサーバーが動作している場合、Screen sharingが正しく機能しませんでした。併用している場合、Connect側を使用する場合はVNCをオフにする必要があります。
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