Linuxのブートローダ(LILO、GRUB)についてまとめました。
Linuxのブートローダ(LILO、GRUB)
LinuxのデフォルトのブートローダはLILO(LInux LOader)とGRUB(GRand Unified Bootloader)があります。
ブートローダは記憶装置(HDD、SSDなど)内にあるカーネル(OSの本体)をロードし、制御を移します**。
ただし、LILOとGRUBとではロードまでの工程が異なります。
種別 | 概要 |
---|---|
LILO | カーネルの位置情報を持ち、その情報からカーネルをロードします。ただし、ファイルシステムを認識できないため、カーネルの位置をSSD/HDDのブロックリスト(物理的な位置情報)で判断します。この物理的な位置情報をブロックリストといいます。そのためLILOは「ブロックリスト参照型」のブートローダといわれます。 |
GRUB | GRand Unified Bootloaderの略で、ファイルシステムを認識できるため、カーネルの位置をファイルパスで指定できる「ファイルシステム認識型」のブートローダーです。 |
LILOをブートローダとして利用する場合は、/etc/lilo.confに起動の設定を記述しliloコマンドを実行する必要があります(詳細は下記事参照)。
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起動時のカーネルにオプションを指定
カーネルを起動するとき、カーネルには決定できないハードウェアのパラメータをカーネルに渡したい場合に「コマンドラインオプション」あるいは「起動時パラメータ」を使います。
【起動オプションを変更する手順】
- 起動時にShiftキーを押し続けると、GRUBメニューが表示される。
- 起動したいカーネルにカーソルを合わせてEキーを押す。
- kernelで始まる行を選択してEキーを押す。
- 起動オプションを設定する。
- Returnで戻り、Bキーを押して起動する。
オプション | 説明 |
---|---|
root=デバイス | ルートファイルシステムを指定したデバイスに設定。 |
console=デバイス | コンソールを指定したデバイスに設定。 |
init=プログラム | /sbin/initの代わりに指定したプログラムを起動。 |
initcall_debug | 初期化時の関数呼び出しの情報をカーネルメッセージに出力。主にデバッグ用。 |
quiet | メッセージの出力を抑制 |
debug | ログレベルを10に設定(全てのカーネルメッセージがコンソールに出力される)。主にデバッグ用。 |
single | シングルユーザモードで起動。 |
text | テキストモードで起動。 |
emergency | 緊急モードで起動。 |
init=プログラム | 起動時に実行させるプログラムを指定。例えば、システムが破損し、起動できない場合に「init=/bin/sh」を指定すると、シェル(/bin/sh)を起動できる。 |
mem=数 | メモリーサイズを指定した値に設定。 |
disable_ipv6=1 | IPv6の設定。1だとIPv6が無効化される。 |
ip=dhcp | IPアドレスをDHCPで設定。 |
nosmp | SMPを無効化。 |
nr_cpus=数 | CPUを指定した数だけ使用。 |
nousb | USBを無効化。 |
1 | ランレベル1で起動。rootユーザのみが使用可能となり、ネットワークやNFSなどの設定は自動的には行われない。システムの管理や復旧時に使用することが多い。 |
3 | ランレベル3で起動。一般ユーザーも使用可能で、コンソールからのログインとなる。 |
5 | ランレベル5で起動。一般ユーザーも使用可能で、Xサーバが起動され、gdmなどのディスプレイマネージャが起動する。 |
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